リシン吹き付けとは、モルタル外壁等の仕上げ方法の一種です。
(※リシンとは、細かく砕いた石や砂などの骨材に、セメントや合成樹脂エマルションを結合材として混ぜ合わせた外壁仕上げ塗材です)
細かい石が入った塗料を吹き付けているので、表面はザラザラとしていて、指で力を入れて触ると、傷がつくほどのざらつきがあり、砂壁のような風合いとなります。
リシン吹き付けは、リシンガンと呼ばれる吹き付け専用の道具を使い、コンプレッサーで圧縮された空気によって材料を飛散させて施工します。
その為、以前ブログで説明させてもらったように近隣様への配慮が必要にもなります。
リシンのメリットに関しては、具体的に3点!
デザイン性が高い
リシンは含まれている粒子の大きさがそれぞれ異なります。
また、吹き付け方法によってデザインや見え方だったりと変化していきます。
さらに【リシン掻き落とし】という塗装表面を金具で整える手法もあります。
(※材料が硬化する前に剣山やワイヤーブラシなどで引っ掻く仕上げ方法)
細かな凸凹状態だった外壁を粗めにして落ち着いた雰囲気や仕上げだったり、
様々なデザインを楽しんだりできるのもポイントです。
価格帯
モルタル外壁の仕上げには様々な塗料や施工方法がありますが、その中でもリシンは価格が最も安いです。
その為、塗装費用を安く抑えられます。
透湿性、通気性がよい
リシンには透湿性や通気性が高いという特徴があり、湿度をためこまずに外に逃せる為、内部の劣化が防げます。
木造住宅の場合、内部に水分が侵入すると腐食の原因となります。
その為、木材を使用している戸建て住宅の場合、リシン塗装がおすすめです。
デメリットに関しては、2点ほど
耐久性が低く、ひび割れが起きやすい
吹き付けで行うリシンは、塗膜が薄くなります。
その為、ひび割れしやすいというデメリットがあります。
ひび割れができるとそこから雨水が侵入し、劣化や雨漏りの原因となります。
さらに、アクリル樹脂が主成分なので、耐久性は低く、耐用年数は約7~8
年と長くはありません。
その為、定期的にひび割れが発生していないかを確認したりする必要があります。
外壁の汚れが目立ちやすい
リシン塗装の特徴であるざらつきがある壁は、雨水や汚れがたまりやすく、目立ちやすいです。
雨水や汚れがたまると、美観が損なわれるだけでなく、そこにカビやコケが発生してしまいます。
カビやコケが発生すると、壁が汚れるだけでなく耐久性も下がります。
以上がメリット・デメリットになります。
しかし、リシン塗装はこまめに確認やメンテナンスを行えば、美観を保ちながら長持ちさせられます。
リシン塗装、吹き付けを行う際は、メリット・デメリットを理解し、こまめな確認やメンテナンスを行って、家の美観と耐久性を保ちましょう!